企業の「人」と「お金」の課題を解決し、地域に愛される持続可能な企業へ

HORIZON FP事務所は、銀行出身の専門家が「財務」と「人材」の両面から、北海道・札幌を拠点に地域の企業と個人を力強く支援します。

未来を見据えた持続可能な企業づくりを支援

HORIZON FP事務所は、目先の課題解決 だけでなく、 企業の長期的な成長と持続可能性を見据えた サポートを行います。

ESG・SDGs経営


社会的価値と企業価値の両立を実現する経営を支援します。地域・環境・社会への貢献が、新たな企業ブランドを創ります。

「人」に注力した魅力づくり


後継者問題や離職問題を根本から解決。「ここで働きたい」と思われる企業への変革をサポートします。

両輪でのサポート


資金面と人材面の両方から企業の成長を支えます。財務の安定と組織の活性化を同時に実現します。

次世代に誇れる企業づくりを、私たちと一緒に始めませんか?
地域に愛され、持続的に成長する企業を目指しましょう。


お問い合わせのご案内

まずはお気軽にご相談ください。企業の未来を共に創るパートナーとして、全力でサポートいたします。
初回相談は無料です。

お問合せ先

電話番号:080-3294-3894

※留守電の場合は、会社名・ご担当者様・ご連絡先をメッセージに残してください。折り返しご連絡いたします。

メール:info@horizon-fp.work

※メールでのお問い合わせは24時間受付中。2営業日以内にご返信いたします。

公式LINE:https://lin.ee/Qsy2mue

事務所所在地:
〒002-8073 北海道札幌市北区あいの里三条7-32-20


  • 保証協会付き融資で経営者保証を外す方法と実例

    保証協会付き融資で経営者保証を外す方法と実例

    中小企業の経営者にとって、「経営者保証」は長年の重荷となってきました。会社の借入に対して個人が連帯保証をすることで、万が一会社が倒産すれば経営者個人の財産までも失うリスクがあるためです。

    しかし近年、金融庁と信用保証協会は「経営者保証に依存しない融資」を強く推進しており、一定の条件を満たせば経営者保証解除の手続きが可能になってきました。本記事では、保証協会付き融資における経営者保証解除の考え方、具体的な手続きの流れ、そして保証協会を通じて保証を外した実例までをわかりやすく解説します。

    これから経営者保証解除を検討している経営者の方が、「どこから手を付ければよいか」「保証協会にどう相談すべきか」「手続きに必要な準備は何か」といった疑問を解消できる内容を目指しています。


    ここでは、経営者保証解除の手続きに入る前提として、そもそも経営者保証とは何か、そのリスクと位置づけについて整理しておきます。保証協会付き融資でも、長らく当然のように要求されてきた背景を理解することで、なぜ今「経営者保証解除」が大きなテーマになっているのかが見えてきます。

    経営者保証とは、会社の借入に対し経営者が連帯保証人となる制度のことです。万が一会社が返済不能になった場合、経営者個人がその債務を負担し、個人の貯蓄や不動産などの資産が差し押さえられる可能性があります。

    中小企業においては長年、銀行や信用保証協会が「経営者保証なしでは貸せない」という慣行を持っていました。そのため、事業が軌道に乗っていても、経営者個人の資産が常にリスクにさらされる状態が続き、「第二の人生」や「再チャレンジ」を妨げてきた側面があります。

    銀行は、企業の財務基盤が弱いと判断した場合、債権回収リスクを減らすために経営者保証を条件とすることが一般的でした。特に、創業期や赤字決算が続く企業では、「経営者の責任を明確にする」「身を切る覚悟を確認する」という意味合いで経営者保証を求めてきた歴史があります。

    また、信用保証協会付きの融資であっても、代位弁済が発生したのちに保証協会が経営者個人へ求償するため、実務上は「保証協会+経営者保証」という二重のセーフティネットを前提にスキームが組まれていました。

    しかし、これが結果として経営者の再挑戦を妨げ、日本全体の起業・再生の足かせになっているとの指摘が強まりました。その流れを受け、金融庁・保証協会・金融機関が連携して「経営者保証ガイドライン」を整備し、経営者保証解除に向けた取り組みが進んでいるのが現在の状況です。

    次に、保証協会付き融資と経営者保証の関係を整理します。ここを理解しておくと、「保証協会がついているのになぜ経営者保証が必要なのか」「なぜ今、保証協会経由でも経営者保証解除が認められるのか」といった疑問が解消されます。

    信用保証協会付き融資とは、企業が銀行から融資を受ける際に、信用保証協会がその債務を保証する仕組みです。会社が返済できなくなった場合、保証協会が代位弁済を行い、金融機関の貸倒リスクを軽減します。中小企業の資金調達においては、今もなお中心的な存在となっている制度です。

    かつては「保証協会付きでも経営者保証は必要」とされるのが一般的で、「保証協会+経営者個人」の二重の保証が当たり前でした。しかし現在では、一定の条件を満たすことで、保証協会付き融資であっても経営者保証解除の手続きを踏み、個人保証が外れるケースが増えつつあります。

    信用保証協会が経営者保証解除を認めるための主な条件は、実務上、次の3つに整理されます。これらは「経営者保証ガイドライン」の考え方を踏まえたものであり、保証協会に経営者保証解除の手続きを申し出る際のチェックポイントとなります。

    ① 法人と経営者の資産・経理が明確に分離されていること

    会社の資金と経営者個人の資金が混在していないことが重要です。生活費の支払いや個人的な投資を会社口座から行うような状態では、経営者保証解除は認められにくくなります。

    ② 会社の財務内容が健全で、返済能力があること

    自己資本比率、営業利益、キャッシュフローが安定していることが求められます。債務超過や連続赤字の場合には、保証協会側も慎重になり、経営者保証解除のハードルは高くなります。

    ③ 経営の透明性と継続性が確保されていること

    事業計画書の内容が明確で、将来的に安定した経営が見込まれることが必要です。ガバナンス体制、社内管理体制、経営者交代後の事業承継の見通しなども総合的にチェックされます。

    これらの条件を満たしていれば、保証協会は経営者保証解除の申請を前向きに検討してくれます。つまり、単に「外してほしい」と依頼するのではなく、条件を満たすための経営改善と準備こそが重要だといえます。

    ここからは、保証協会付き融資における経営者保証解除の手続きの流れを、実務に即して解説します。「どこに相談するべきか」「書類は何が必要か」といった具体的なステップを押さえておくことで、スムーズに保証協会との交渉を進めることができます。

    ① 取引銀行への相談からスタートする

    経営者保証解除の手続きは、まず取引銀行への相談からスタートします。いきなり保証協会に直接連絡するのではなく、日頃から付き合いのある金融機関の担当者に「経営者保証を外すことを検討したい」と意向を伝えるのが基本です。

    この時点で、銀行側は自社の財務内容や経営実績、資金繰りの状況などを確認し、「保証協会に経営者保証解除の相談を持ち込める水準かどうか」を事前にチェックします。ここで提示を求められるのは、直近3期分の決算書、試算表、資金繰り表、借入一覧表などが一般的です。

    銀行担当者に対しては、「なぜ今、経営者保証解除をしたいのか」「今後の資金調達方針や成長戦略はどう考えているのか」といったストーリーも合わせて丁寧に説明することが重要です。これは、単なる事務手続きではなく、経営姿勢を含めた総合評価のプロセスだからです。

    ② 銀行を通じて信用保証協会へ申請

    取引銀行が前向きに検討する場合、次のステップとして、銀行から信用保証協会に対して経営者保証解除の申請が行われます。ここで初めて、保証協会の審査担当者が具体的な検討に入ります。

    保証協会では、「経営者保証ガイドライン」に基づき、法人と経営者個人の関係、財務健全性、ガバナンス体制、事業の継続可能性などを総合的に審査します。経営者保証解除の手続きの中で、最も時間とエネルギーを要するのがこの審査のパートです。

    申請にあたっては、通常、次のような資料が求められます。

    直近3期分の決算書・勘定科目内訳明細書

    試算表、資金繰り表、借入明細

    法人・経営者個人それぞれの資産・負債一覧

    中期的な事業計画書・資金計画書

    経営者保証解除後の資金調達方針に関する説明資料 など

    これらの資料を通じて、「会社と個人の分離がなされているか」「保証がなくても返済が可能と判断できるか」という点が細かくチェックされます。

    ③ 審査・面談・結果通知までのプロセス

    申請後、保証協会は書類審査に加え、必要に応じて経営者との面談を行います。面談では、経営姿勢、今後の資金繰り方針、事業の強みとリスク、事業承継の見通しなどが確認されます。

    ここで重要なのは、決して「いいことだけ」を並べるのではなく、リスクや課題も含めて正直に伝えることです。保証協会は、数字だけでなく、経営者の誠実さや説明責任を果たそうとする姿勢も評価しています。

    審査の結果、条件を満たしていると判断されれば、「経営者保証解除の承認」が下り、次回の融資契約更新や新規借入のタイミングから保証人条項が外されていきます。これが、保証協会付き融資における経営者保証解除の基本的な手続きの流れです。

    事例①:黒字転換後、資産と資金の分離を徹底して解除に成功

    都内で製造業を営むA社は、長年赤字が続き、経営者保証付きでの融資を受けていました。数年前から収益構造の見直しに取り組み、ようやく黒字転換を果たしたタイミングで、顧問税理士から「今なら経営者保証解除の手続きを検討すべき」と助言を受けました。

    A社では、まず会社と経営者個人の資金を完全に分離。代表者貸付金・貸付金勘定を整理し、余剰資金を活用して自己資本比率の改善を図りました。そのうえで、取引銀行に対し、保証協会を通じた経営者保証解除の相談を行いました。

    結果として、保証協会は「財務健全性の向上」「会社と個人の分離」「安定した受注基盤」を高く評価し、経営者保証解除を承認。以降の保証協会付き融資では、経営者個人の保証を求められることなく、必要な運転資金を調達できる体制を整えることができました。

    事例②:事業承継を機に、次世代経営者が保証解除を実現

    地方で建設業を営むB社では、創業者から二代目への事業承継のタイミングで、経営者保証解除の手続きを進めました。先代経営者の個人保証が重くのしかかっていたため、「次世代に同じ負担を負わせたくない」という思いがきっかけでした。

    B社は、承継前後の数年間でガバナンス体制を整備し、経営会議の設置や決裁ルールの明確化など、会社としての管理体制を強化しました。同時に、財務内容の改善と収益構造の安定化に取り組み、中期の事業計画書を作成。保証協会には、銀行を通じて経営者保証解除の申請を行いました。

    保証協会は、二代目経営者の姿勢や社内体制の整備状況、今後の受注見込みなどを総合的に評価し、「事業承継とセットでの経営者保証解除」を承認。結果として、先代の個人保証が外れ、二代目も個人保証無しで経営に集中できる環境が整いました。

    経営者保証解除の手続きを進めるメリットは非常に大きい一方で、注意すべきポイントも存在します。このバランスを理解しておくことで、保証協会との交渉方針や社内の準備を現実的に進めることができます。

    最大のメリットは、言うまでもなく経営者個人のリスク軽減です。会社が万が一倒産しても、個人の自宅や老後資金までが差し押さえられる心配が大幅に減ります。また、次世代への事業承継や、経営者引退後の生活設計も描きやすくなります。

    一方で、経営者保証解除には高い信用力が求められます。財務内容やガバナンス体制が不十分なまま形式的に手続きを進めても、保証協会側が承認しないケースは少なくありません。場合によっては、「今はまだ時期尚早」と判断されることもあります。

    そのため、経営者保証解除は単発のイベントではなく、「財務改善」「会社と個人の分離」「経営の見える化」といった中長期の取り組みの成果として実現するものだと捉えることが重要です。

    最後に、保証協会と上手に付き合いながら経営者保証解除の可能性を高めるためのポイントを整理します。保証協会は敵ではなく、適切に活用すれば中小企業の成長を支えてくれる重要なパートナーです。

    第一に、定期的な情報提供を意識することです。決算書や試算表、事業計画の共有を通じて、「会社の状況をオープンに伝えている」というスタンスを示すことが、信頼の土台になります。必要に応じて、銀行担当者を通じて保証協会に説明の場を設けることも有効です。

    第二に、経営改善の取り組みを継続することです。単年度の数字だけで判断されるわけではなく、「改善に向けた継続的な努力」が評価されます。資金繰り表を活用した経営や、採算管理の徹底など、日々の積み重ねが経営者保証解除の可否を左右します。

    第三に、経営者自身の姿勢です。正直な情報開示、約束を守る姿勢、困ったときほど早めに相談する姿勢など、目に見えない部分での信頼が、保証協会との関係を決定づけます。経営者保証解除の手続きは、その信頼関係の「結果」として現れるものだといえます。

    本記事では、「保証協会付き融資で経営者保証を外す方法と実例」と題して、経営者保証解除の基本的な考え方から、保証協会を通じた具体的な手続きの流れ、実際の成功事例、そしてメリット・注意点までを解説してきました。

    経営者保証は、もはや「必ず必要なもの」ではありません。財務の健全性、資産と資金の分離、経営の透明性が確立されていれば、保証協会も経営者保証解除を認める時代に変わりつつあります。重要なのは、単に制度を知ることではなく、日々の経営の中で「信頼を積み重ねること」です。

    経営者保証解除の手続きは、会社の数字だけでなく、経営姿勢そのものが評価の対象になります。銀行や保証協会との関係を見直し、自社の財務とガバナンスを整えながら、次の成長ステージへ進むための一歩として「経営者保証解除」を捉えていただければ幸いです。

    よくある質問(Q&A)

    Q1:経営者保証の解除は赤字でも可能ですか?

    原則として黒字化が望ましいですが、単年度の赤字であっても、明確な改善計画やキャッシュフローの安定が確認できれば、保証協会が経営者保証解除の申請を前向きに検討するケースもあります。重要なのは、「なぜ赤字なのか」「いつまでにどう改善するのか」を、事業計画と数字で説明できるかどうかです。

    Q2:経営者保証解除までの手続き期間はどれくらいかかりますか?

    取引銀行との協議から保証協会への申請、審査・面談、結果通知までを含めると、一般的には3〜6か月程度を見込んでおくとよいでしょう。決算書や事業計画の準備に時間がかかる場合は、それ以上の期間を要することもあります。スムーズに進めるためには、事前に必要書類を整え、銀行とのコミュニケーションを密にしておくことが重要です。

    Q3:経営者保証を外すと、融資条件(金利・担保)が悪化することはありますか?

    経営者保証解除によって、金融機関がリスクをどのように評価するかによって異なります。場合によっては、金利や担保条件が見直される可能性もゼロではありませんが、財務内容が健全であれば、むしろ「ガバナンスがしっかりした会社」として評価が高まるケースも少なくありません。

    いずれにしても、保証協会や銀行と丁寧に対話を重ね、自社の現状と今後の方針を説明しながら、納得度の高い形で経営者保証解除の手続きを進めていくことが大切です。